別荘地での老人介護の問題は
読者より、コメント欄でテーマへのアドバイスをいただき、うん、そうだ!と合点がいきました。
高齢化ニッポン。
平均寿命でもずっと前から世界第一、二位の常連である日本では当然のことですが、老人がいっぱいいます。
年々寿命が伸びていますので、必然的に日本人全体の年齢構成が上に(高齢に)シフトしていきます。
そのうち老人しかいなくなったりして。
某家族を例にとると、家族構成は親子の二人。
4年前に、94歳だった女性(仮にトメさんとします)と、その長男は69歳でしたが、4年経過して、トメさんは98歳になり、息子さんは73歳になるのです。
そしてトメさんは要介護1となって、独身である長男の介護を受けるのです。
長男は73歳、立派な老人です。
て、ことは、老老介護。
さてここで、もし息子さんが結婚していたとします。
仮に、パートナーをよしこさん(現在は70歳)とします。
するとどうでしょう。
トメさんのお世話は長男の嫁であるよしこさんがしているのでしょうか?
うーん、どうやら話がややこしくなってきました。
話が飛びますが、
最近、私はここ清里で図書館に行くようになりました。
北杜市立の金田一春彦記念図書館というところです。
その図書館に「地元ゆかりの作家コーナー」ちゅうのがあって、そこの本棚には「上野千鶴子」があるじゃないですか。
実は偶然、ちょっと前に、上野氏の「男おひとりさま道」(株式会社 法研)を買ったばかりでした(まだ全部読んではいませんが)。
「オー、これはいいぞ」
上野氏が北杜市に別荘があるのかどうかは定かではないですが、地元の女性グループの講演会などにも参加されているのを読んだこともあり、ひょっとして大泉あたりに居たのかも??
社会学者で、ジェンダー研究者なのですが、以前に新聞の悩み相談コーナーに珍回答を載せていて、かねてから「いいね!」と思っていました。
氏も独身、おひとりさまですので親近感も湧いたのかもしれません。
ジェンダー学者として有名なのですが、2007年の「おひとりさまの老後」(法研)がベストセラーとなり、高齢者介護にも幅広い研究から一家言お持ちです。
早速、そこで「おひとりさまの老後」を借りてきました(まだ読破してません)。
というわけで、筆者(私)もおひとりさま問題の当事者でありますので、上野氏の著作よりお知恵を拝借して、「森で介護」のテーマではおひとりさま視点からお話していこうと思います。
さて、でもいろいろ読んで調べなくてはならない問題は当面は置いておいて、まずは簡単に私の母が感じた問題についてお話ししていきます。
これならすぐ書けますから。
それは高齢者の居宅です。
高齢者の居宅はどうあるべきか?
ずいぶん大層な見出しを書いちゃいましたが、内容はまあありふれたことです。
デイサービス送迎への対応も必要
デイサービスでは送迎サービスがついています。
うちの場合は、母が朝が早いのが苦手で、お迎えに来ていただく時間には起きられません。そこで11時に到着するように、私が自分の車で送っています。
帰りは他の利用者さんと同じで、4時30分に介護施設さんの4、5台のお車に分乗して出発、同乗者さんのお住まいまで順番に送っていただいています。
その日によって、一緒の車に乗るメンバーは違っていて、我が家への到着時間がバラバラなのがちょっと困るのですが、仕方がありません。早くて5時ころ、遅い時は5時20分ごろになります。
さて、母の言うことですが(私は実際に送迎に同行したことはなく、見たことはないですが)、車椅子の方は大変です。
乗り込むまでも一苦労、車椅子に乗ったまま積み込むようです。時間もかかります。
職員さんが二人がかりで、そのお宅の玄関までお送りします(玄関での引き渡しがルールです)。
ですので、道路・駐車場から玄関までのアプローチが長いととっても大変。
坂道なんかだと恐ろしいです。
雨の日、雪の日もありますもんね。
玄関と車の間を傘をさしながらでも濡れますね。
「あそこはぐるっと家の裏の方へ回って行くので、15分も時間がかかるのよ」
その家にお届けする間、車の中で待っていると母はつい寝てしまうそうです。
足元のおぼつかない方は、1階が工場で、2階にお住まいがあるので、「鉄の外階段をゆっくりゆっくり上がっていくの、もうそれは大変」。
「1センチずつ、足を右左、交互に出すようにして歩くのでものすごく遅い」人もいらっしゃるようです。
番外編 我が山小屋の階段リニューアル
我が家の駐車場から玄関までは、以前のお写真でもご紹介しましたが、朽ち果てていた木製階段を、なんとか全取っ替えして今は使える状態です。
階段手すりは私が増設しました(えへん)。
この作業の詳細をお伝えしようと思っていましたがいまだに果たせていません m(_ _)m 。
ここでは簡単に2019年当時と2021年の改修後の写真だけ添えさせていただきます。
幸い、母は衰えたりといえども、階段は手すりに掴まればゆっくりなら上がれます。
駐車場は大丈夫か
駐車場も東京のように1台分だけと言うわけにはいきません。
送迎車が入りやすいようにスペース確保が必要となります。
送迎の車を路駐させたまま、利用者の乗車・降車のサポートをお願いするのは❌です。
万一、救急車が入ってきても大丈夫でしょうか?
トイレも大事だよ
我が山小屋で、入居してしばらくして、前オーナー様が残されていった建築図面の書類が出てきました。
それによると、図面ではトイレはなんと1階でした。ユニットバスで浴槽の横に洋式便器がついていました。
入居してみるとトイレは2階にありました。
1階は広いLDKのワンルームです。
2階には寝室と思われる2室とトイレでした。
やはり、夜中に寝ている時にトイレに行くのに階段を降りなければならないのは、却下されたのでしょう。当然だと思いました。
現在ではさらに私が、寝室とトイレの間の壁をぶち抜いて間仕切りにカーテンを付けただけにしてしまいました。
大正解でした。冬のトイレ暖房を別に用意しなくても、寝室を温めておけばトイレも常に暖かくなっています(今までは小型電熱ヒーターを置いていました)。
寝室内にトイレを作ったと同じになりました。
母も今までのように一旦、寝室を出て、キンキンに冷えている廊下からトイレに入ることもなく、温度差なしに直接トイレに行けます。
我ながらよくぞやったと自画自賛してます。
後で一応目隠しカーテンを付けました。
バリアフリーは当然です
そうは言っても拙宅は24年前の建築の山小屋ログハウスです。
バリアフリー、当時はそんな言葉、あったのかしら?
この点は私は何とも言えないのです。
私が必要に迫られて行ったのは、玄関内部に手すりを3箇所設置と、2階への階段の手すり(当初から付けてありました)の下に隙間が広く空いていたので、間にもう一本、追加の手すりを付けたことです(これはひ孫ちゃんたちが来た時の転落防止も兼ねています)。
我が小屋での最大の課題は、なんと言っても母の寝室というか居室が2階だということです。
ついに脚がダメになり、車いすのお世話になったら、私が背負って2階まで階段を登るしかない?
スクワットで大腿四頭筋を鍛えておくか。
1階リビングをを母の居室にリフォームするか?
悩んでいます。
私(林住ネット管理人)の場合は、現時点では、施設入居ではなく、可能な限り在宅での介護を続けるつもりです。
そのための訪問介護や訪問看護や医療も可能かどうか調べていきます。
そのほか、一般的なバリアフリーについては今では世の中にはいろいろ指南書が出ていますので、それらを参考にしてください。
(追記 2023/10/18)
どうしてすぐに頭に浮かばないのか・・(ボケ老人ですので)時間差で思い出すこともよくあるのですが、
そうです、自然豊かな環境で、都会型の介護をしようとするなら、集合住宅型(マンション)がありますね。
福助様も現在はバリアフリーのマンションで父上を介護されているとおっしゃています。
八ヶ岳では、野辺山の「海の口自然郷」の別荘地には集合別荘(マンション棟)があります。
ここですと、冬の寒さ(どうも海の口のマンション棟は冬仕様ではないようです、窓もペアガラスではないとのこと、その場合冬は無理ですね、リフォームしないと)や、駐車場の問題はクリアされます(バリフリーの仕様になっているかは知りませんが)。
ただ、別荘地全体の標高が高すぎ、本来は夏の避暑地用ですので、通年を暮らしていくにはそれなりの問題も出てきます。
以前は遠すぎて、戸建ての別荘には宅配便や新聞配達が来ない、と言ったこともあったようです。
特に冬の積雪期は断られるとか。
ただ、マンション棟ならそのようなことはないとは思われます。
ただもちろんマンション故の困った問題もあるのは都会と同様です。
清里でも、清里の森にはありませんが、小海線の南側で割と駅そばに、リゾートマンションがあります。
これらも選択肢の一つと言えるでしょう。
(まだまだ続く・・・)
コメント
管理人さん、仕事が早い!
早速介護テーマがUPされているではないですか!
いろいろ参考になります、感謝です。
やっぱり別荘地での介護というのはいろいろ困難がありますね。
ところで当のお母様に森の生活のご感想をお聞きしてみたいものです。
会話は増えたと思いますがいかがですか?